ある暑い夏の日、一人の女の子から電話がありました。
電話越しで大声で泣きながら話しているので何度も繰り返し聞かないと内容がわからないほどでした。
~どれだけ体がしんどいことを訴えても、どれだけ心の痛みをわかってほしくても、大人が言うことはいつも同じやねん。
「明日は行けるやろ?」
「がんばれ!」
「あんたが学校に行かないことでどれだけしんどい思いをしてると思ってんの?」
「そんなんじゃあ大人になれへんで。」
「大きくなったら嫌なことも我慢せんといけないんだよ」
わかってる。周りの大人が何を求めていて、どうすれば喜ぶかはわかっている。
それでも、どうしてもできない時はどうしたらいいん?
学校は、こんなにツラい思いをしてまで行かなければいけないところなん?
学校に行けないのは、私が甘えているからでどうしようもない子でがんばってなくて我慢できない子だからなの?~
その後、彼女は自ら死を選びました。
幸い一命は取り留めましたが、二度とこのような想いを子どもにさせたくない、させてはいけないという思いでこのネットワークを立ち上げました。
学校に行ける行けないが子どもの生き死にの問題に繋がるという社会を変えるために、全ての子どもたちがその子らしくのびのびと育つことができるように、子どもに関わる全ての大人が力を合わせてこの社会課題を解決しなければいけない時が来ています。
やってやれないことはない、やらずにできるはずがない。
大阪府フリースクール等ネットワーク 代表理事 三科元明